
新人の営業パーソンに良く見受けるのですが、「大切な事は、まずは、お客様の話を良く聴くことです」と・・・。
確かにお客様の話を聴くことは大切な事です。
ただ、「まずは・・・」と言われてるのが問題ですね。
このような人の傾向は、よく聴いてメモと取ってきて、会社に帰って来てから、そのメモを議事録等にまとめて整理しようとされます。
おそらく非常に時間が掛かっていると思います。
また、その議事録を上司に見せると「よくわからない」「整理されていない」「漏れが多い」「必要な情報が足りない」などと言われて、作り直しや再度お客様に確認したりで、また時間がかかってしまう。
本来の議事録の目的の一つは、共有出来るようにすることなのに、その目的を果たせないものになっているので、せっかく時間と労力をかけたのに、仕事をしたとは言えない残念な結果になっています。
どこがまずいのでしょうか?
どうしたら良いのでしょうか?
これが、冒頭にお話しした「大切な事は、まずは、お客様の話を良く聴くことです」の中の「まずは・・・」と言われてることです。
まずは、お客様の聴くことではなく、まずは、どんな情報を収集してくるのか考えを整理しておくことです。
予め欲しい情報を整理しておく。それをフォーマット(ヒアリングシートなど)にしておく。
すると、お客様の話を聴く時に、その整理されたところに書き込んでいくだけ。聴き漏れもないし、聞く前に頭も整理されているので、会話がスムーズです。
流れがわかるというか、考える思考がすでにできているので、会社に持ち帰らずに、その場で提案や解決の方向性までを決めて変えることも出来ます。
そして、会社に帰って議事録を作成するのも、すでに整理されたものに書き込んでいるので、考える必要がありません。ただ、清書するだけ。
場合によっては、清書せずにコピーで提出するだけになるかもしれません。
また、お客様と話す前に上司に、この内容で聴いてきますと、フォーマット(ヒアリングシートなど)を見せれば、漏れとか重要ポイントなどを教えてくれたりします。すると、議事録の作り直しも発生することはほとんどありません。
断然、仕事が速くなります。
当然、今後、お客様に提案までに期間も早くなるので、成約率も上がります。
最後にまとめると、重要なのは
話を聴いて、整理するのではなく、整理してから話を聴くということです。
順番が違うということです。
仕事が速い人は、遅い人と比べて、作業レベルの速さではなく、この思考や行動の順番が違うということが多々あります。
お客様だけではなく、上司から同僚から、他部署から仕事の依頼を受ける時も同じです。
受けてから考えるのではなく、受ける前に整理しておくということです。
つまり、「仕事の受け方」を整理しておくということです。
仕事の受け方が上手な人は、仕事上手です。仕事も速いですし、信用や信頼も勝ち取ります。
もし、思い当たることがあれば、順番を見直してみてはいかがでしょうか?